電力自由化の伴い大小様々な企業が電力の小売り事業に参入してきており、激しさを増しています。
これまでであれば東京電力や関西電力、あるいは北陸電力のように発電元と小売りが同じでした。しかし、今は消費者が自由に電力会社を選んで買うことができます。何もしないで放置すると、損をしてしまうかもしれません。
また、安さの概念が、各社の工夫で、貯まるポイントや、マイレージ、ガソリンや携帯電話、インターネット回線の料金への転嫁など、実際にどれだけ安いのかが分かりにくくなっているのが少々問題です。
ここでは、電気料金にだけスポットを当てて、電気料金が一番安いのはどこの新電力なのか?東京電力の管轄エリア、関西電力の管轄エリアで電気料金比較をしていきます。
大手電力会社の管轄地域ごとに料金制度設計が違うから比較が難しい
電力自由化によっていったいどの程度安い電気料金となるのでしょうか。これは多くの人の最大の関心事だと思います。
もし、ほんの僅かしか安くならないのだったら、手間をかけて電力会社を変える必要もないからです。ところが電力自由化によって、どのくらい安くなるかについてを算出するのは意外と大変なのです。その理由の一つが、従来の大手電力会社の料金が東京電力や関西電力など管轄地域ごとに、料金制度設計が違うからです。
そのためにいったいどれくらい安くなるのか比較するのが難しいのです。それでも間違いなく今よりも安くなることは確かです。特に、電気をよく使っていて電気代が高いと感じている方は、一番安い電力会社を見つけてみることをおすすめします。
- 大手電力会社の管轄エリア毎に電気の料金の仕組みが違う
- 調べている電気料金が自分の住んでいるエリアの料金表やシミュレーションか確認が必要
電力消費量に応じてプランや料金設計が違うので、一概に比較しにくい
電力自由化によって立ち上げられた新電力会社の電気代がどのくらい安いのかについては、電力消費量に応じてもプランや料金設計が違いますので、比較をより一層難しくさせています。
たとえば一人暮らしなのか、あるいは3人家族、4人家族なのかによって、消費電力は変わってきます。一人暮らしの人でも、1日中家にいてエアコンをずっとつけっぱなしであれば、電力消費量はかなり多くなってしまうことでしょう。
それも電力自由化の比較が全くできないというわけではありません。1年間の消費電力量が分かれば、新電力会社の公式サイトからどれだけ安くなるのか簡単に計算してくれるソフトが提供されています。また専門のスタッフが算出してどれだけ安くなるかを教えてくれることもあります。
- 具体的なシミュレーションを出すには、過去1年分の電気料金の明細が必要
- 電気料金は使用量に応じて、単価が変わるので、明細が無いと、どれだけ安くなるか把握しにくい
東京電力管轄地域で一番安い料金設計の電力会社はどこ?
東京電力管轄地域で一番安い料金設計の電力会社はどこなのか、各社の料金設計を見ていきます。
年間約5,400kWh消費するような3人家族なら、四国電力が運営するオレンジプラン(東京エリア)が最もお得で、年間約35,525円の節約が可能です。
第二位はエルピオ電気のスタンダードプランSで、年間約28,263円の節約とな、第3位も四国電力のオリーブプランで、年間約23,115円の節約ができます。
年間約2,600kWh消費するような一人暮らしなら、第一位は四国電力のオリーブプランで約19,212円の節約、第二位はエルピオ電気のスタンダードプランSで、約16,417円の節約が可能です。このエルピオ電気は豪華な特典はなありませんが、その分を純粋に電気料金を安さに反映させています。
項目 |
使用電力量 |
東京電力
(スタンダードS)
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エルピオ電気
(スタンダードプランS)
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四国電力
オレンジプラン
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電力量料金 |
120kWhまで |
19.52円 |
- 18.31円(60A契約)
- 18.50円(40A,50A契約)
- 30A以下の契約不可
|
500kWhを超えた場合、
1kWhにつき27.50円
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120~300kWh |
25.98円 |
22.62円 |
300kWh~ |
30.02円 |
25.31円 |
基本料金 |
280.8円/10Aにつき |
定額
- 1,067.04円/40A
- 1,319.76円/50A
- 1,583.71円/60A
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定額(500kWhまで)
13,000円
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※東京電力公式サイト「関東エリアスタンダードプラン」(http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/standard/kanto/index-j.html)より引用抜粋
※四国電力公式サイト「東京エリア料金プラン」(https://www.yonden.co.jp/extra/tokyo_plan.html)より引用抜粋
※エルピオでんき公式サイト「スタンダードプランS」(https://lpio.jp/electrical/ele_tokyo/standard_s/)より引用抜粋
関西電力管轄地域で一番安い料金設計の電力会社はどこ?
関西電力管轄地域で一番安い料金設計の電力会社を、価格コムのランキングで調べてみると、年間約5,400kWh消費するような3人家族の場合なら、第一位は自然電力が運営する関西電力エリアSE30で、年間約23,105円の節約が可能です。第二位はスマ電の約22,591円、第三位はピタ電の約21,154円が安くなります。
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単位 |
関西電力 |
自然電力のでんき |
スマ電
※電気料金が8000円以上の月は、
5%OFF
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ピタ電
使い放題プラン
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ピタ電
使った分だけプラン
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ENEOSでんき |
最低料金 |
最初の15kWhまで |
1契約 |
334.82円 |
最初の6kWまで194.4円
6kW以降1kWにつき、64.8円
|
334.82円 |
11,000円
※500kWhまで使い放題
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0円 |
279.82円 |
電力量料金 |
15~120kWh |
1kWh |
19.95円 |
7.88円 |
19.95円 |
23.00円 |
21.20円 |
19.94円 |
120~300kWh |
25.33円 |
25.33円 |
23.56円 |
300kWh超過分 |
28.76円 |
28.76円 |
26.31円 |
※関西電力公式サイト「従量電灯A」(https://kepco.jp/ryokin/menu/dento_a)より引用抜粋
※スマ電公式サイト「料金プラン」(http://smaden.com/plan/index.html)より引用抜粋
※ピタでん「料金プラン」(https://pitaden.jp/lp01/index.html#plan)より引用抜粋
※ENEOSでんき「関西エリア料金メニュー」(https://www.noe.jxtg-group.co.jp/denki-kansai/charge/)より引用抜粋
年間約2,600kWh消費するような一人暮らしなら、第一位はやはり自然電力が運営する関西電力エリアSE30で、年間約7,622円の節約が可能となり、さらにENEOSでんきの約6,248円と続きます。ENEOSでんきのように大手石油会社は異業種からの参入であり、最安値ではありませんが安心感があります。安心感で選ぶならENEOSでんきはおすすめです。