効果のある電気代の節約と、意味のない節約とは?

いくら電力自由化で電気料金を安くしたところで、消費電力が多ければ、結局、電気代は高いという事になります。電気料金を節約する方法にはさまざまなものがあります。最も効果があるのはエアコンの使用を控えることです。高速でモーターを動かすドライヤーや掃除機の利用を少なくすることも効果があります。
 新電力会社に契約を切り替えるだけではなく、本当の意味で電気代を安くするための、節約について紹介します。


電気料金を節約する方法
電力を最も消費するエアコンの利用を節約
使用時間は短く、消費電力は大きいもの
テレビやパソコンのモニターを付けたままにしない
電気料金に小さな影響しかないもの


★電力を最も消費するエアコンの利用を節約

 電気代を減らすためには、電力を多く消費するものがどれかを理解しておく必要があります。このとき注目するポイントは、最大消費電力が大きいものと、利用時間が長いもの、の二つです。電気料金の内訳をみると、最も大きいのは暖房やクーラーなどの「エアコン」類です。これらはモーターで作動するため最大消費電力が大きく、また熱の移動を伴うためさらに電力を消費します。加えて長時間利用することも大きな要因となります。一般家庭で電気代を削減する最も効果的なものは、これらのエアコン類の使用を控えることです。暖房であれば、ガスストーブを使う、厚着にする、二重窓にする、等の工夫が可能です。設定温度を見直すことも有効でしょう。一方クーラーの場合は、薄着にする、喚起をよくする、日差しを遮る、などの対策が考えられます。エアコンを複数台利用している場合は、風向きなどを見直して、必要ないエアコンは使用を停止することもアイデアの一つとなります。


★使用時間は短く、消費電力は大きいもの

 次に着目すべきポイントは、使用時間は短いものの最大消費電力が大きい家電です。これらは、モーターを高速で作動させるような家電が含まれます。その代表例が、ヘアドライヤーや掃除機です。どちらも一日中作動させておくものではありません。使用するのはごく短時間です。しかしながら、高速でモーターを動かすため、電気料金を大きく増やしてしまうのです。これを節約するためには、髪を乾かす時にはタオル等で水分を十分にふき取ってから、ドライヤーを使用する方法が望ましいでしょう。髪に余分な熱が加わらないため、髪にとっても良い影響があります。掃除機の場合は、紙パックやフィルターなどをこまめに清掃・交換し、吸引力を最適な状態に保つことが大切です。また、ほうきで掃き掃除する、といった方法を活用することも価値があるでしょう。掃き掃除であれば掃除機とは異なり、畳やじゅうたんなどを傷付ける確率も下がります。


★テレビやパソコンのモニターを付けたままにしない

 次に着目すべき家電は、消費電力は小さいものの、長時間利用しっぱなしになっていることが多いものです。その最たるものが、テレビやパソコン、パソコンのモニターなどです。特にパソコンの場合、モニターは電源をつけたままにしておくことが多いので、電気代を押し上げる要因になります。これらの電力消費を抑えるには、こまめに電源をオフにすることが重要です。パソコンのモニターの場合は、スリープ機能あるいはスタンバイ機能を活用することがよいでしょう。これは、パソコンの操作が一定時間以上行われなかった場合に、パソコン本体そしてモニターの電源を一時的にそして自動的にオフにするという機能です。テレビの場合は、画面を付けたままにしておく人も少なくありません。最近のテレビは、テレビの前に人がいない時に自動的に電源を切ってくれる機能もあります。また、テレビを見る時間帯をあらかじめ決めておく、という心掛けも効果があります。


★電気料金に小さな影響しかないもの

 電気料金の節約において、努力しても意外にも効果が少ないものがあります。その一つは、換気扇です。換気扇はモーターで作動し、音もするため、作動中は存在感があります。そのため、電気代を減らす際の取り組みとして、換気扇をこまめにオフにするというアイデアが浮かびます。しかしながら、換気扇の消費電力量は非常に小さいため、これをこまめに切っていても実は電気代の抑制にはそれほど効果がありません。実際に、一日24時間毎日つけたままにしておいても、それほど大きな金額にはなりません。もう一つが、携帯電話やスマートホンの充電です。充電をする際には電力を消費しますが、これらの電子デバイスの充電に要する電力量は非常に小さいのです。電気代を節約するために、スマートホンの電源をこまめにオフにすることで、充電の機会を減らすことも考えられますが、電気代に対するインパクトは非常に限られています。