契約アンペアごとの基本料金と電力量料金とは

電力自由化でいろいろな電気会社と契約できるようになりました。各社がお得になるプランを提案していますが、電気料金とは基本料金と電力量料金から成り立っているので、自分の世帯に適したアンペア数と実際に使用している電気量を把握しておくことが大切です。


契約アンペアごとの基本料金と電力量料金とは
電力自由化で電気供給会社が選べます。
適切なアンペア数で基本料金を払いすぎないように。
電力量料金は段階料金で、使う量が多いほど単価が高くなります。
「料金支払い代行」タイプの会社もあります。


★電力自由化で電気供給会社が選べます。

 電力自由化に伴い、各家庭が自由に電力供給会社を選べるようになりました。自然環境に配慮する人たちに人気なのが自然エネルギーから得られる電気を供給する会社です。家計をシンプルにしたい人たちに人気なのが、ガスとセットで支払うことが出来るガス会社や電話料金とセットで支払うことが出来る電話会社などが運営する電気会社です。他にも、ガソリンスタンド会社や大手スーパーなども参入してきています。ガス会社や電話会社・ガソリンスタンド会社などは、セットで契約するとお得になるプランを提案しています。自分が利用する頻度も考えた上で契約するのがいいでしょう。セットプランは契約するには条件があったり、解約しにくいものもあるので、事前に調べておくことが大切です。また、全国展開している会社でも電気を供給するエリアが限定されていることもあるので、自分がそのエリア内で暮らしているのかもチェックしておきます。


★適切なアンペア数で基本料金を払いすぎないように。

 電気料金は、契約アンペアと使用した電気量で決まります。他にも「燃料費調達単価」や「再生可能エネルギー発電促進賦課金」がありますが、これは法律で決めるものなので各会社一律になっています。電気を水に例えると、契約アンペアは水道管のようなもので、アンペア数が大きいと一度にたくさんの電気が使えます。基本料金はこのアンペア数で決まります。当然大きい方が料金も高くなります。必要な電流の大きさは世帯によって異なり、一人暮らしでは20A、4人家族の場合は30A、たくさん電気を使う家庭では40Aが一応の目安になります。契約アンペア数は低い方が料金が安いからといって、必要以上に低く設定すると一度に使える電気製品が少なくなり、下手をすると電子レンジを使用するだけでブレーカーが落ちることになるので、適切な大きさで契約をします。ほとんどの会社の基本料金は、東京電力や関西電力などの大手電力会社と同じように設定されています。


★電力量料金は段階料金で、使う量が多いほど単価が高くなります。

 電力量料金とは、実際に使用した電気の量で決まる料金です。もちろん、使用した電気が少ないほど料金は安く済みます。電力量料金は段階料金にしているところがほとんどです。段階料金とは、使用量に応じて単価が変動するもので、使用量が多くなるほど単価は高くなります。例え120kWhまでの単価が20円、120~300kWhまでの単価が25円だとし、200kWh使用したとします。単価25円の200倍が電力量料金だ思いやすいですが、これは間違いで、実際は単価20円の120倍と単価25円の80倍を合わせたものが電力量料金になります。段階料金で確認すべき点は、どこで段階の区切りがあるのか、それぞれの段階の単価はいくらになるのかということです。この区切りと単価が会社によりかなり異なります。自分の世帯の電気使用量を把握して、1番お得になるプランを提供する会社を選びます。


★「料金支払い代行」タイプの会社もあります。

 新規に参入してきた電気会社は、電気をたくさん使う世帯に割安になるプランを提供しているところが多いです。ただそうしたプランだと、思っていたより電気を使っておらず結果として料金が高くなっていたりすることもあるので注意が必要です。今の電気料金プランに馴染みがあり変えたくない人におすすめなのが、いわゆる「料金支払い代行」の電気会社です。電力自由化に伴って、自由に発電したものを売買できるようになりましたが、実際に発電能力のない電気会社もあります。それらの会社は既存の発電会社と提携して、発電・配電はその会社にまかせ、売買の事務的手続きを自分の会社で行う電気会社です。ですので、電気のエネルギー源も料金プランも既存の発電会社のものを反映させているので、利用者には今までのものと変わりはありません。「料金支払い代行」と言われるのもその所以です。携帯会社や大手スーパーなどが運営する電気会社に多いタイプです。このタイプの会社は顧客囲い込みの効果を狙ってセット割プランを提供するところが多く、利用者にとっては以前と変わらない電気を使える上に割引もあるので、手軽に利用しやすいということで人気です。