支払い方法は侮れない


現在の電気料金の支払いはクレジットカードや口座振替ですが、電力自由化によってその選択肢は広がります。


支払い方法は侮れない
割引を上手に活かす方法
支払い方法は二択ではない
相乗効果を上手に利用する
賢い選択をすることが大切


★割引を上手に活かす方法

 電力自由化は2016年4月から開始される電力の小売り事業を電力の会社以外が行うことができるようになる制度です。料金に関しても小売り事業会社が設定することができるため、電気料金の価格競争が幕開けとなります。申し込み方法は簡単で新しい電力を供給する会社に申し込みの手続きを行うだけであり、スマートメーターの取り付けが完了すれば新電力会社からの電気供給が行われます。各社参入を開始したばかりで消費者はあまり大きな動きは見せていません。今後、参入を予定している会社もあるため、ある程度様子見を行う傾向になっています。新電力会社に乗り換えた場合でも大幅に電気料金が安くなることはありません。今までの半額になるなどはなく、月で数百円程度、年間でも数千円程度安くなる程度です。しかし固定費の削減は家計にとって重要であるためサービスの質が変わらないのであれば、電気供給会社の乗り換えも検討すべきなのです。


★支払い方法は二択ではない

 一か月に数百円の割引を目指すにあたって、支払い方法はとても重要です。支払い方法の選択を間違えるとせっかく安くなった電気料金の恩恵を一瞬にして失うことにもなりかねないからです。現在の電力会社の支払方法にはクレジットカードによる支払いと口座振替の方法があります。クレジットカードはクレジットのポイントをためることができるなどその提供会社の恩恵を受けることができます。しかし口座振替には料金割引制度があるのです。口座振替は月に54円の割引をしてくれるのです。そのためクレジットの場合54円以上のポイントが付くことがない限り口座振替のメリットを上回ることができないのです。そのため現行の電力会社ではクレジットより口座振替を利用したほうがお得になるのです。しかし新しく参入した会社はその会社の制度を用いるためどの程度割引になりやすくなるのかは会社次第になります。


★相乗効果を上手に利用する

 新規参入する会社には独自にクレジットを発行している会社もあります。またすでに事業を行っている既存サービスとの相乗効果もメリットとして出している会社も少なくありません。そのため単純に電気料金の比較だけではなく、そのサービスを全般で利用した際にどの程度の割引を受けられるのかを考える必要があるのです。それを従来の電気料金と比較して総合的な割引率を算出して検討するのが一番お得な方法です。誰でも安くなるわけではありません。電気の使用量が多い過程ほどその恩恵を受けやすくなる傾向にはありますが、毎月の使用料金によってお得度合いは異なっているのです。一人暮らしであっても自家用車を持っておりガソリンの使用量が多い場合、石石油会社と新契約を結んだ際にはガソリン料金の割引もなされ、結果として今までよりもお得になるケースはあるのです。そのため普段の生活を考慮したうえで比較検討するのが利口な方法です。


★賢い選択をすることが大切

 今まで利用していなかったクレジットを新規に作るなどの方法も効果的です。中には電気料金や相乗して利用できるサービスのポイントを高く設定するサービスもあります。その場合、支払いをクレジットにしたうえで更に相乗サービスの利用により割引率が高まることも大いにあります。クレジットのポイントためるために料金が高くなるのは本末転倒です。あくまでの月々のランニングコストを安くしたうえで更にそれに相乗効果を付け加えることが賢い選択方法です。そのため電力自由化で新規参入の会社を検討する場合、今までの支払い方法の固定概念はすべて取り除いたうえで一からプランを設計することが重要です。月々数百円の割引をさらに割引率を高めるか、その割引率を殺すのかは、消費者本人次第であるといっても過言ではありません。電力自由化は賢い消費者が上手に節約するための方法でありますが、電気の節約などに努めるのが最も大事なことです。

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