電力自由化による影響、新電力会社の落とし穴(違約金や解約手数料とは?)


電力自由化に伴って懸念される新電力業者利用の落とし穴、さらには詐欺被害を回避するためには利用者自身の意識を変えることが大切です。事前の情報収集を徹底し、より賢い選択を行うことが重要になってくるのです。


電力自由化による影響、新電力業者の落とし穴とは
電力自由化による生活の変化
新電力業者の魅力とは
見落としがちな落とし穴について
トラブル回避のための具体的な対策


★電力自由化による生活の変化

 とうとう始まった電力自由化ですが、実際問題としてその変化を生活の中で感じているという人はそう多くはありません。というのも、電力自由化によって具体的に業者の乗り換え等を行った人でなければその影響を受けることはまずないのです。特に乗り換えの意志がない場合には、従来から利用している地域の電力会社が継続で契約を続けることになります。具体的な料金プラン等の変更がない限りは特に電力会社側から連絡がくることもないのです。ただ、中にはこの電力の自由化によって月々の電気代が大幅に削減できるという人もいます。特に、地域の電力会社で頻発している電気料金の値上がり、この影響を受けた人の場合であれば、年間1万前後の光熱費の削減に成功する例もあるのです。もちろん、すべてのケースがそうというわけではありませんが、家計への負担を少しでも減らしていきたいという場合には重要なポイントとなってきます。


★新電力業者の魅力とは

 電力の自由化によって数が増えた新電力業者、こうした業者は従来の地域電力会社のバックアップを受けながら各家庭への電力供給を行っていきます。送電線や各電力施設を共有することで、安定性の高い電力を得ることができるのです。これまでは地域別に電力会社がすでに指定されている状態でしたが、これからはより多くの選択肢の中から自分たちの生活スタイルに合ったプラン、業者を選択していくことができます。中にはよりリーズナブルな料金のもの、オプションやサービスが充実しているものなど利用者のメリットとなる要素が多い業者もあります。こうした電力会社の豊富な選択肢、そしてそれら業者がお互いに競争して電力供給の質がより向上していく、料金が抑えられていく、これこそが新電力業者の魅力となっていくのです。もちろん、価格競争が行われるのはまだまだこれからではありますが、まずは一度その具体的な料金形態をチェックしていくことから始めていくと良いでしょう。


★見落としがちな落とし穴について

 ただ、こうした新電力業者を利用する際には意外な落とし穴もあります。すべての業者がそうというわけではありませんが、乗り換えの際に事務手数料が、そして 解約の際には個別の 解約金 が必要になるケースがあります。これは 従来の地域別の電力会社ではありえなかった出費 です。目先の料金の安さばかりに気を取られてしまうことで結果的に無駄な出費を増やしてしまう危険性もあるのです。さらに、新規参入の業者に紛れて特殊詐欺の被害が増えることも懸念されています。通常、電気会社の乗り換えに特別な工事費用は必要ないのですが、それを偽って利用者から莫大な料金を騙し取る行為が頻発しているのです。電力自由化の詳細について把握しきれていないという人は特に注意が必要です。知らず知らずのうちに相手の口車に乗せられ、お金を支払っていたということのないように契約の際には十分な下調べを徹底しておく必要があります。


★トラブル回避のための具体的な対策

 こうしたトラブルを回避するために最も有効なのが、利用者自身の意識改革です。まずは電力自由化について意欲的に知ろうとすること、そして必要に応じて各電力会社の特徴、メリットを把握しておくことが大切です。それぞれの電力会社によって異なるプランの特徴を踏まえた上で、具体的な金額を把握するために見積もり依頼を出していきます。事前に各業者の内情を十分に把握しているので、その分安全性は高まりますし、自分が納得した上で賢い選択をすることが可能になります。この方法であれば自然と詐欺にあうリスクも減らしていくことができるため、自身の身を守るという面でもとても重要なポイントとなってきます。何事も無知であれば何の対処を打つこともできません。詐欺被害を避けるためにはもちろんですが、家計の負担を最小限に抑えるためにも、しっかり電力会社の選択、決断を行っていくべきなのです。