電力自由化で電気料金をお得にするなら電力会社を比較しよう

2016年4月から全面的な電力自由化がはじまり、電力会社以外の事業者も容易に電力小売事業に参入するようになりました。auの携帯電話のブランドで知られている企業も電力自由化の開始と同時に参入しており、「auでんき」という名称でサービスの提供を行っています。auの携帯電話サービスに加入している人の中には、auの直営店や代理店でau電気への加入をすすめられた経験がある人は多いことでしょう。

電力自由化から月日が経った現在では多くの企業が電力の販売を行っていますが、その中でauでんきを選ぶことには一体どのようなメリットおよびデメリットがあるのでしょうか。

au電気を選択するメリットの一つに、電力の使用状況を簡単に把握することができる点が挙げられます。au電気のユーザーになると、PCからは「でんきWebサービス」、スマートフォンからは「auでんきアプリ」を利用してサービスの利用状況を把握できるようになります。電気自由化前はポストに月に1度投函される検針票で確認するしかありませんでしたが、電力自由化後はauでんきを選択すればいつでもどこでも契約プランや電気の使用状況、請求金額などを確認できます。

また、auでんきアプリには利用状況が見られる機能だけでなく、使用量が多い場合にプッシュ通知で知らせてくれる機能や、現状の方法で使用を続けた場合に月末時点の料金を予測してくれる機能など、便利な機能が複数搭載されています。特に後者の予測機能は、契約プランの見直しをしたいときには大いに役立てられるでしょう。

auでんきのメリットのうち、特にauの携帯電話サービスに加入している人にとって大きなメリットといえるのが、電気料金に応じたau WALLETへのキャッシュバックがあることです。

auでんきでは、燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金・消費税の上乗せ分を除いた毎月の料金が5,000円未満だと料金の1％相当分、5,000円以上8,000円未満だと3％分、8,000円以上だと5％相当分がWALLETポイントとして加算されます。

毎月WALLETポイントがたまっていき、ある程度たまった段階で携帯電話料金の支払いやデータ容量の追加、商品の購入などに使うことができれば、現金の出費を減らすことができるのでお得です。

auでんきはau WALLETへのキャッシュバックがあることがメリットだと先に述べましたが、少しでもお得なプランを選びたい人にとってはau電気はデメリットの方が大きいともいえます。

その理由は、キャッシュバックの還元率が他社と比べて低いためです。毎月の電気料金が8,000円以上になるとWALLETポイントは400P以上加算されますが、常時5,000円未満だと毎月たまっていくポイントは50P未満となり、少しずつしかたまっていきません。普段自宅であまり電気を利用しない人だと、還元率が他社より低めなau電気は見劣りする印象を持つ可能性があります。

また、見方によってはキャッシュバックがポイントとして付与されること自体がデメリットと考えることもできます。これはポイント形式だと使い道が限定されるためで、キャッシュバックの利用方法で縛られたくない人だとau電気のキャッシュバックシステムはマイナス評価となるでしょう。

そもそも他社と比べて電気料金が安いとはいえない点も、auでんきのデメリットとして指摘されることが多いです。これは、au電気で設定されている料金が電力自由化前から販売を行っている電力会社の料金と同じかそれより少し安い程度であるためです。

auの携帯電話サービスに加入していて、auの各種サービスを積極的に利用することを考えている場合や電力使用量をこまめに確認しながら使用をしていきたい場合であれば、他社と比べて多少料金が高くてもau電気への加入は十分検討に値しますが、そのつもりがなく、とにかく料金が安い会社を探しているのであれば他の電力小売事業者との契約を検討した方が割安感や満足感を得られる可能性があります。