日本に住んでいる方の多くはいずれかの電気会社との契約を結び、日々電気を使用して生活しています。どこの電気会社と契約を結ぶかについてはかつて固定されていましたが、自由化以降は自由に選べるようになりました。
この自由化に際して行われたのが経過措置です。電力自由化の経過措置とは何か、どのようなことに気を付ければ良いのかについて解説していきます。日常的に電力を使用する全ての方にとって役立つ内容となっています。
電気の経過措置料金、76%が「知らない」 消費者庁調査 | https://t.co/S8EDbRxfyn
— りえ/サラリーマン投資家 (@RIE_IPO_INVEST) May 17, 2018
消費者庁の2018年5月調査によると、「経過措置料金という言葉について知っている」人の割合は22.7%という状況です。まずは周知が重要です。
— 全国消費者団体連絡会 consumers.japan (@ConsumersJapan) December 11, 2018
電力・ガス取引監視等委員会 電気の経過措置料金に関する専門会合https://t.co/KfEOmAYUYe
消費者委員会・公共料金等専門調査会https://t.co/7jJzGZAwkZ
電力自由化の経過措置とは、一定期間は従来の総括原価方式で決められたプランを残さなければならないというものです。電力自由化により、各電気会社は自由に料金プランを設定できるようになりました。
そのため、理論上は高いプランも安いプランも用意することが出来ます。しかし、急激に高額なプランばかりにしてしまうと、契約者は大きな費用を支払わなければならなくなってしまいます。
そこで経過措置により、一定の期間は従来のコースを残さないといけないルールがあります。この一定期間のうちに利用者は新しい電気会社を探すことが出来るので、不利益を被らないようになっています。つまり、経過措置とは利用者が損をしないようにするものといえるでしょう。
電力自由化の経過措置は当初、2020年の3月までと決められていました。しかし、2020年度の感染症蔓延などの影響により、電力会社を乗り越える余裕のない家庭がたくさん現れるようになったことが推測されます。そこでこの経過措置を延長することが決まりました。
とはいうものの、この措置がいつまで延長されるのかについては不明となっています。具体的な期間は今後発表される可能性があります。7月以降、8がゆ以降も延長される可能性がありますが、いつ終わっても良いように早めに必要な乗り換えをすることが有効です。いつまでが決まっていなくても余裕をもって手続きを行うことが、電気料金について損をしないためのポイントとなっています。
経過措置がなくなると電気料金の料金規制が廃止されます。その結果、電力会社は自由に料金を設定することができ、仮に高額なプランのみにしたとしても違反にはなりません。
そのため、高額なプランばかりになる恐れもあります。しかしながら、あまりにも高額のプランだけを残してしまうと契約者数が減ってしまう可能性が高いので、電力会社は不用意な料金設定をしないと予測されます。
とはいえ、高額な契約になる可能性も0ではないので、経過措置の間に自分に合った電力会社を探すことが有効となります。いつまで経過措置が残るのかといった情報はまだ公開されていないので、気になる場合には定期的に情報をチェックすることも重要といえるでしょう。
電力自由化により、電力会社を自由に選ぶことが出来るようになりましたが、実際に乗り換えている方は多くありません。これは経過措置による料金規制があるため、乗り換えなくても損をしないケースが多かったからです。ところが経過措置と料金規制がなくなってしまうと、乗りかえをしないことによるデメリットが拡大してしまう恐れがあります。
それゆえにこれまでは電力自由化を意識していなかった方も、情報を収集して乗り換えを検討することも十分に考えられます。その際には経過措置料金を見て新しい電力会社のプランを確認することが有効です。料金だけでなく、サービス面なども詳しくチェックし、お得なプランを見つけ出すことが非常に重要といえるでしょう。