電気料金の明細は、素人目に見ると少し分かりにくいかもしれません。ですが、新電力を活かして負担軽減を考えるなら、細かい見方もしっかり把握しておくべきです。
上記の計算式を活かして、どうすればもっともお得になるかを検討してみてください。
電気料金の明細の仕組み
毎月かならずといっていいほど必要となる電気代だけに、節約を検討している人は少なくないでしょう。
そんな中、新電力への切り替えが注目を集めています。民間ならではのお得さが利用できるので、それまでの負担を和らげることに繋げられます。ですが、本当の意味での得を目指すなら、ただ切り替えるだけではいけません。
料金の詳細を比較して、どの部分がどれぐらいお得になるかなど、しっかり把握しておくべきです。
そのため、まずは電気料金の明細の仕組みについて知っておきましょう。明細の内容は、主に基本料金。電力量料金(従量)・再生可能エネルギー発電促進賦課金(従量)・太陽光発電促進付加金(従量)・割引額などで構成されています。それぞれの特徴やそれにまつわる計算方法について、ご紹介します。
基本料金と電力量料金について知る
まず基礎の部分となってくるのが、基本料金と電力量料金の2点でしょう。前者は、契約している料金プランで設定された料金となります。
これについては、特に計算が必要ありません。なぜなら、使用量にかかわらず一定となっているためです。またプランによっては、存在しない場合もあります。
次に、電力量の料金についてです。こちらは料金単価に、その期間中に使用した電力量をかけた金額に、燃料費調整額を考慮した額となります。
主な計算式としては「(電力量単価±燃料調整額)(円)×使用電力量(kWh)」となります。基礎的な部分になるので、まずはこれらを覚えておいてください。
電化製品それぞれにおける使用量を計算
電気の料金は、全体だけでなく電化製品それぞれにおける金額も計算することができます。
新電力検討の際、どの家電がどれだけお得になるかといったところまで細かく調べられるので、覚えておいて損はないでしょう。まずは、電化製品それぞれの説明書きに記された消費電力と、使用時間をかけ合わせて電力量を導き出します。
次にその電力量を1,000で割って、Kwhの単位における数値を計算します。
最後に、そのkWhに契約プラン内で紹介されている1kWhあたりの電力量料金をかけることで、電化製品ごとの電気代が計算できます。計算式としては、電力量が「消費電力(W)×時間(h)=電力量(Wh)」、kWhは「Wh÷1000=Kwh」、そして最終的な電気代算出は「kWh×1kWhあたりの電力量料金=電気代」といった具合です。
燃料調整単価と再生可能エネルギー発電促進賦課金単価とは
最後に、明細の中でも少し聞き慣れない存在に感じられる燃料調整単価と再生可能エネルギー発電促進賦課金単価について紹介します。まず前者は、航空機利用におけるサーチャージのような存在で、燃料費の調整額となっています。
とはいえこれはあくまで調整のための金額であるため、かならずしも加算されるわけではありません。毎月算定される平均燃料価格が基準燃料価格を下回る場合は、マイナス調整もおこなわれます。計算式は、「燃料費調整単価(円)×使用電力量(kWh)」です。
再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は、電力会社が再生可能エネルギーを買い取るための費用を負担するものとなっています。再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は毎年設定されており、年度によって異なってきます。
「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価(円)×使用電力量(kWh)」によって割り出されています。