気になる新電力会社を見つけたら、どうしたらよいのか?見極め方


電力会社のサービスで電気代を節約するシミュレーションを行うことができます。より詳細な消費電力データを得たいときはスマートメーターを利用することができます。


気になる新電力会社(PPS)が見つかったら? どうすればいい?
電力会社によるシミュレーションのサービス
時間帯によって異なる電気料金
スマートメーターを使った電力量の把握
より詳細な消費電力量データ


★電力会社によるシミュレーションのサービス

 一般家庭において、電気料金がどのくらいになるのかを予測するシミュレーションは非常に便利なものです。これをもとに、電気料金を節約するための対策を立てることができます。まず必要なものは、これまでの電気料金がどのくらいだったのかを知る過去のデータです。このデータがなければ、必要な対策を立てることができません。現在、電力会社がインターネット上で自分の世帯の電気料金を把握できるサービスを提供しています。このサービスには、過去の電気料金を月ごとにグラフで表示することができます。昨年の同じ月の電気料金との比較も、容易に行うことができます。このデータをもとに、このサービスは電気代のシミュレーションを行ってくれます。具体的には、現在の電力消費の状況で、契約するメニューを変更した場合、どれほど電気料金が変化するかを計算してくれるのです。この機能を活用して、電気料金を節約できる方法がわかります。


★時間帯によって異なる電気料金

 電力会社が提供するこのインターネット上での電気料金を把握するサービスは、以下のような原理に基づいています。その一つは、電力は使用する時間帯によって電気料金が若干異なるという特徴です。そのため、昼間の時間帯に電力消費の多い世帯が、夜間の電気料金が割引になるプランで契約していた場合、電気代の節約には大きな効果がありません。電力会社のこのサービスは、過去の電力の時間帯ごとの使用実績をもとに、電気料金がより安くなるプランを提案します。もう一つは、電力の消費を時間・曜日別に分散させることで、エネルギー効率が高まるというものです。一般的に、昼間の時間帯の電力消費の方が夜間より多いため、電力会社としては、夜間の電気料金を安めに設定することで、電力消費を昼間から夜間へとシフトさせたいという狙いがあります。これを行う理由は、電力は安価な方法で保存することが難しいためです。


★スマートメーターを使った電力量の把握

 電気料金をシミュレーションする方法には、別のやり方もあります。それは「スマートメーター」と呼ばれる機器で、電力消費の状況をより詳細に把握する方法です。この機器の使い方はいたってシンプルです。スマートメーターをコンセントに差し込み、このメーター経由で家電をコンセントにつなぎます。スマートメーターは、実際に使用された電力をコンセントごとあるいは家電ごとに把握することができるものです。先ほど紹介した電力会社による電気料金のデータは、世帯全体の消費電力量しか分りません。しかし後のスマートメーターを使うと、その世帯の中のどの家電からどれほどの電力がどの時間帯に消費されたか、という詳細な情報を得ることができます。自分の世帯の中で、特に関心のあるコンセントだけに対象を絞ってスマートメーターを設置することができます。あるいは、複数のコンセント・家電にこの機器を設置してより包括的な消費電力データを得ることも可能です。


★より詳細な消費電力量データ

 このスマートメーターを用いた消費電力量のデータ取得によって、どのようなことが可能になるのでしょうか。その一つは、最も電気代を押し上げている家電がどれであるかがわかることです。しかも、時間帯別の使用電力の推移もわかります。これがわかることで、その家電の使用を控えるための対策を考えたり、あるいは同じ種類の家電でより省エネ効果の高いものに買い替える、といったことが可能となります。さらに、家の中に人がいない時に消費されている電力、いわゆる待機電力を把握することができます。このような詳細な情報は、電力会社からは得ることができません。このような待機電力による電気代を節約する方法を、スマートメーターのデータを頼りに立案します。テレビやパソコン、エアコンなどの待機電力が大きな要因になっていることも、これで明らかになります。仮に、待機電力を抑えた時に、どれほど電気代が節約できるかというシミュレーションが可能となるのです。