送配電分離を前に送電の仕組みを知っておこう


従来電気は、大手電力会社が発電したものを電力消費者が使い続けていました。しかし、電力自由化に伴い電気を販売する事業者が登場したことで電気代が安くなる可能性が高まっている、その中で疑問に感じることは送電の仕組みそのものではないでしょうか。

仮に、新電力を供給する事業者の電気を使う場合には、その会社から自宅までの間に新しい送電線を設置しないとならないのではないか、発電する側も新しい設備を導入しないとならないのではないか、送配電分離前までで疑問を持つ人も多いといえましょう。そんな電力自由化の送電の仕組みや送配電分離のデメリットなどを紹介していきます。





電力供給の仕組みとは?

電力自由化になっても、物理的な電力供給の仕組みそのものは変わりはありません。図解を利用することでその仕組みがどのようなものであるのか理解しやすいのではないでしょうか。

図解を参考にして説明をすると、最初に電気は発電所で作られることになるわけですが、発電所で作った電気は送配電線を使い一次変電所と呼ぶ施設に送ります。一時変電所を通った電力は大きな工場に送られるものと配電用変電所に送られるものに分かれます。

配電用変電所は、中規模以下の工場や各家庭に供給する前に変電処理を施す施設で、発電所から送配電線を使い一次発電所と配電用変電所の2つを経由して家の中で使う電力が供給されるなど図解を見れば一目瞭然です。


なお、供給システムの中では、発電・送配電・小売の3つの部門で構成されているのが特徴です。

ただし、電力自由化になっている現代において送配電部門だけは従来通りで、大きく変化しているのは小売部門、そして電力自由化に伴い登場した新電力供給事業者の中には自ら発電できる設備を有する会社も存在します。



発電部門とは

発電部門は、発電所で電気を作る施設を管理運営している部門です。発電の種類には、水力や火力・原子力・再生可能エネルギー(太陽光・地熱・風力など)があります。電力自由化に伴い電力小売事業者の中には自ら発電所を有している会社もあり、中には100%再生可能エネルギーだけで電力供給を行っているところもあります(送電は送配電部門が担当)。

ちなみに、原子力は日本の中で稼働している施設はありませんので、水力・火力・再生可能エネルギーの3つが主体になっていて、原子力がなくなったことで電力不足などのデメリットがあるのではないか、このように考える人も多いのではないでしょうか。

ただ、電子力がなくなるデメリットは全くなく、LNGと呼ぶ燃料を使った火力発電所があるため、電力不足が生じるなどのデメリットがありません。なお、いつから再生可能エネルギーを100%活用した電力小売事業者が参入できるようになったのか、それは電力自由化になってからです。



送配電部門とは

送配電部門は、発電所で作られた電力を送電線を使い送電される、送配電分離前までの送配電ネットワークを管理している部門です。送配電分離前とは、送配電用変電所から工場もしくは各家庭に送電するまでの間、簡単に言ってしまえば電力を使う側に送電供給するまでが送配電分離前に相当します。

ちなみに、電力自由化で再生可能エネルギーを使って電力を供給している電力小売業者は、大手の電力会社が用意したネットワーク設備を活用して送電供給を行っている、送配電部門だけは電力自由化の前後に関係なく一律で国が定めた企業(大手電力会社)が役割を担っています。

その理由の中には、送配電部門は電気の安定供給を担う部門であるため、停電などのトラブルが発生しないための役割もあります。停電すると電力会社のスタッフが停電エリアの保守を行うなどの特徴があるわけです。



小売部門とは(自由化されている部分)

発電は電力自由化後に新規参入が可能になった、小売についても電力自由化後に参加できるようになりました。いつから参入できるようになったか、いつから電力自由化になったのか、それを2016年4月からでます。

それまで発電から送電供給などは大手の電力会社の独占業務になっていた、その独占業務が緩和されたのが電力自由化であり、従来小売部門は発電所と同じく電力会社のみだったものが、2016年4月以降はこの2つの部門を持つ事業者が誕生しています。

なお、小売部門は家庭を含めた電力を利用する消費者に対して、契約を交わしたり料金プランを用意するなどの役割を持ちます。さらに、電気を使う側が必要としている電力を発電部門から調達するなどの重要な役割も持ちます。