電力自由化により様々な会社が電力事業に参入していますが、その中でも多くの人にメリットがあるとおすすめなのが様々なサービスとセットにすることで料金が割安となったり、その他のサービスが受けられるセットプランです。
またこれらの電力自由化により登場した会社が提供するセットプランの中でも、日常的に利用するガスや水道などは支払いや手続きのスムーズさなどが高い利便性を誇っており、利用者にとって魅力的な要素が多いのが特徴で、利用者が増えているのが実態です。今後も、マンションなどの限られた範囲向けのサービスを含め、いろいろなサービスが生まれると考えられています。
ここでは、電力自由化で水道料金にメリットを出せる唯一の新電力「みやまんでんき」の特長や料金プランを紹介していきます。
電力自由化により全国で404社もの新電力が誕生し、様々なセットプランが提供されています。しかし、この中でも電気と水道のセット割を行っている新電力はほとんどありません。
なぜ水道とのセットプランが少ないかと言うと、水道は基本的に地方自治体が提供しているサービスであることが多く、現在では自由化もされていないため、新電力がこの事業を行うことができないことや、水道事業を行っている自治体が電力事業を行うことが難しいと言う理由から来ています。
最近では水道の自由化も議論となっていますが、非常に公共性の高いものであるだけに、自由化となった場合に様々なデメリットが生まれることも考えられ、そのために現状では参入しにくいというのが大きな理由となっていると考えられます。
現在新電力で水道をセットプランで提供しているのは、福岡の「みやまんでんき」のみとなっています。なぜここだけなのかと言うと、「みやまんでんき」は電力自由化によって福岡県のみやま市が中心となって設立した自治体新電力である「みやまスマートエネルギー」のサービスとなっており、みやま市の水道とセットで提供しているサービスとなります。
そのため、みやま市在住の人のみが利用できるサービスとなっており、他の地域に住む人は利用できないことから、あくまでもみやま市在住の人に向けたプランとなっているのが特徴です。
この仕組みは日本の自治体の中でも非常に画期的なものとなっており、みやま市が抱える様々なサービスのデメリットを補うものとして生まれたサービスとなっているのも特徴です。
「みやまんでんき」のプランは、水道とセットで利用することにより毎月の利用料金が50円引きになると言う仕組みとなっています。基本的にはこれだけとなるため、他の新電力のように様々なサービスが提供されると言うものではありません。
みやま市に住んでいる人が様々な手続きの手間を省くことができたり、問い合わせの窓口を一本化することができると言うメリットを感じる事はあるかもしれませんが、サービスプランとしては他社に比較してその魅力が薄いものとなっているイメージがあります。
そのため、多くの利用者におすすめのサービスとは言えないものですが、みやま市に在住の人であれば様々なメリットを感じることができるサービスであると考えられるものとなっています。
料金区分 | 区分 | 単位 | 料金 |
---|---|---|---|
基本料金 | 60A | 1契約 | 1,745.7円 |
50A | 1契約 | 1,454.75円 | |
40A | 1契約 | 1,163.8円 | |
30A | 1契約 | 880円 | |
電力量料金 | ~120kWh | 1kWh | 17.38円 |
120KWh~300kWh | 1kWh | 22.44円 | |
300kWh~ | 1kWh | 23.43円 |
※出所、、みやまんでんき公式サイト「料金シミュレーション【従量電灯Bプラン】」から引用抜粋
料金区分 | 区分 | 単位 | 料金 |
---|---|---|---|
基本料金 | 60A | 1契約 | 1,695.7円 |
50A | 1契約 | 1,404.75円 | |
40A | 1契約 | 1,113.8円 | |
30A | 1契約 | 830円 | |
電力量料金 | ~120kWh | 1kWh | 17.38円 |
120KWh~300kWh | 1kWh | 22.44円 | |
300kWh~ | 1kWh | 23.43円 |
みやま市の水道料金をみやまんでんきに切り替えることで、みやまんでんきの従量電灯Bの料金プランから50円が安くなります。水道料金の明細もひとまとめにできます。
電力と水道のセットプランは、電力自由化が進んだように水道民営化が進めば他社の新電力への進出も増える可能性があります。
しかし水道民営化には公共性が失われてしまうのではないかと言うデメリットを感じる人も多く、その仕組みを整えることが難しいと考えられる面も少なくありません。
マンションの水道のような限られた範囲であれば比較的その提供が良いと考えられる面もあり、この部分への新電力への進出は比較的容易です。水道民営化がなぜ進まないのかを十分に議論し、マンションなどの限られた範囲に提供することも含めたサービスを考案すれば、多くの人におすすめの形で新たなサービスが生まれる可能性もあるため、今後の展開に注目することが大切です。
みやまんでんきに関する口コミをTwitterから引用してみました。
みやま市が九州対象に「みやまんでんき」開始へ - 自治体が経営する地域電力会社としては全国で初めて家庭向けの電力小売りサービスを提供。年間約9,000円相当オトクになる場合も。https://t.co/GDrxgjnA2m pic.twitter.com/jMlwuYvQQ4
— 福岡のニュース (@TwitFukuoka) February 16, 2016
「みやまんでんき」の料金は九州電力よりも約3%安く設定されているもよう。
— ASCII.jp (@asciijpeditors) August 18, 2016
これこそ地産地消の電力サービス、みやまスマートエネルギーの電力自由化サービス「みやまんでんき」 https://t.co/cLhrjNPNNx pic.twitter.com/1ac2xhYgxY
みやまんでんきとかは行政も噛んでるから水道料金とか安くなるんだっけか
— ながし (@takudon2000) May 10, 2016