新電力切り換え!アパートの大家や管理会社に要報告?


 電力自由化によって、電気を小売する会社がいくつも現れ、消費者はその中から自由に電力小売り会社を選べるようになりました。
 それは賃貸住宅住まいの消費者も同様です。賃貸契約をする際に、電力会社の指定がなかった場合は、大家や管理会社に報告することなく、電力会社を変更することができます。
 既にスマートメーターに切り替わっている住宅なら、立ち合い不要で切り替えできます。切り替えがまだの場合はメーターの交換が必要ですが、交換は無料です。




新電力への切り替え自体報告する必要はない

 アパートを借りる賃貸契約をする際に、電力会社の指定がなかった場合は、アパートの大家や管理会社に報告することなく、電力会社を変更することができます。退去するときに、元の電力会社に戻す原状回復をする必要もありません。原状回復をする必要がないわけですから、電力会社の切り替えに費用はかかりません。自由にいつでも電力会社を切り替えることができます。
 賃貸住まいであっても、持ち家の人と同様に電力自由化のメリットを受けられます。インターネットの光回線の場合は、アパートの大家や管理会社の承諾が必要な場合が多いですが、電力自由化による新電力への切り替えの場合は、基本的には居住者の自由です。家主側への報告義務もありません。
  • 賃貸住宅やアパートでも電力自由化を利用して、電力会社のスイッチングができる
  • スイッチングする際に大家や管理会社への報告義務はない


電力メーターがスマートメーターであれば立ち合い不要で切り替え

 電力自由化で新電力会社に切り替える場合は、電力メーターをスマートメーターに交換することになります。いずれは日本全国の電力メーターがすべてスマートメーターになる計画ですが、数が膨大であるため、新電力に切り替える世帯が優先されています。スマートメーターに交換する際には、既存メーターの取り付け場所によっては立ち合いが必要になる場合があります。
 しかし既にスマートメーターへの交換が済んでいる住居の場合は、電力小売り会社切り替えによるメーターの交換は必要ありませんので、立ち合いなしで切り替えができます。切り替え手続きは、新たな電力小売り会社がすべておこなってくれるので、以前の電力会社に自分で連絡する必要はありません。
  • スマートメーターではない、旧来の電気メーターを使っているアパートや賃貸住宅の場合は、切り替えに工事が発生するので、管理会社や大家に、事前に相談しましょう。
  • スマートメーターの場合は、立ち合い不要で自動で切り替えができる


アナログ式の電力量計の場合は工事が必要、でも無料でやってくれる

 従来のアナログ式の電力メーターのままになっている住居では、新電力会社に切り替えるときにはスマートメーターに交換する工事が必要になります。メーターの場所によっては、立ち合いが必要になる場合もありますが、交換する料金は無料です。スマートメーターは、使用電力量が使用後間もなく利用者にわかるようになっているすぐれものです。30分後にわかる場合もあるほどです。電気の使用後ほぼすぐに使用量が確認できるため、電気の使い方を反省したり工夫したりしやすくなります。
 スマートメーターを取り付けたあとは、毎月検針員が使用量を確認するために巡回することもなくなります。スマートメーターはたいへん高度な機能を持つ装置ですが、無料で提供されます。
  •   旧来のメーターからスマートメーターへの切り替えは基本、無料で対応してもらえる



【要注意】賃貸アパート単位で電力会社が決まっている場合もある

 電力自由化で、誰もがそのメリットを受けられるようにはなりましたが、賃貸アパート単位で電力会社が決まっている場合もあり、その場合は別です。アパートを借りるときの賃貸契約で、そのことは事前に通知されます。その場合は契約に従います。
 賃貸契約にそうした取り決めがなくても、電力メーターをスマートメーターに交換する際に、壁を削るなどの大掛かりな工事が必要になる場合もあります。その場合は事前に家主側の承諾を得る必要があります。建物に傷をつけるような工事の際には、工事スタッフから家主の承諾があるかどうか聞かれるはずです。そこで家主の承諾がないまま工事をしてもらうと、後で原状回復費用を請求される可能性があります。
  • アパートや賃貸住宅の場合、賃貸契約の際にすでに指定の新電力会社がある場合があるので、その際は切り替え可能か、事前に確認しよう