電力自由化始まって約1か月で電力切替え81万件
4月1日に電力自由化が始まって1か月程度経過しました。市場への浸透度合いがどの程度なのか、各社手をこまねいているようで、市場は敏感で、既に大手電力会社からの切替件数が1か月程度で81万件に達したとのことです。
電力自由化始まって約1か月で電力切替え81万件
★
首都圏を中心に既に競争激化
★
どういったジャンルが人気になっているのか?
★
東京ガスも販売強化
★首都圏を中心に既に競争激化
家庭向けの電力の自由化が始まってから1か月程度、大手電力会社からの電力の切替件数が4月末日までに81万件に達した。地域別に見ていくと、東京など首都圏が51万8100件という件数に達し、全国の切替件数の6割を占めている。
頑張っているのは新規参入したガス会社であったり、ガソリンなどを供給している石油元売りなどがユーザーの新規獲得にあの手この手でメリットを展開した結果と言える。
経済産業省の認可法人である電力広域的運営推進機関が5月10日に4月末日までの実績値を公開した。その結果、全国の大手電力会社からの切替件数の割合は、自由化開始から1か月程度で1.3%が既に切り替えたことになる。
首都圏が中心とのことだが、続いて、多いのが関西圏で18万2700件の切替があった、続いて北陸で1700件、1900件の中国、2900件の四国などは、首都圏の切替速度に対して遅れており、地域差が大きい。
そもそもの人口数の違いもあるが、各社にとってまずは、利益を獲得する為に、人口の多い、マーケットの広い、関東などの首都圏、関西に狙いを定めている結果とも言えるが、一定期間を過ぎれば、他の各都市部にもどんどん展開していく事でしょう。
★どういったジャンルが人気になっているのか?
新規参入組で多いのが、上述の通り、ガソリンなどを提供している石油元売りであったり、ガス会社や、携帯電話を取り扱う大手通信事業者などが、数多くのプランを用意してメリットを増やして、提案し始めている。
そもそも、首都圏と言えば、東京電力エナジーパートナーや、関西電力が電気供給を行っている地域だが、そもそもの電気代が高めに設定されている事から、各社、割引プランを提示しやすいといった現状がある。4人以上の家族であれば、年間で1万円以上も電気代を割り引くことが出来るうえに、ガソリン会社であれば、電気代を支払う度に、ポイントを貯めることが出来、そのポイントをガソリンの割引に利用したり、ガス会社も同様に、ポイントサービスを利用したり、携帯電話販売会社であれば、携帯代の割引に利用できるポイントを付与したりなど、単純に電気代以外の部分にも、メリットを感じられるように、消費者に提示している。
ただし、逆にそれ以外の地方と呼ばれる都市部では、そもそもの電気代が安い結果もあり、切替に対して余りメリットを感じないケースが多く、課題が残っている状況ともいえる。そういった意味では政府が期待した切替のスピードには達していないかも知れない。
★東京ガスも販売強化
また、東京ガスは更なる営業強化を5月10日に発表した。東京ガスは、電力小売りの販売促進をする為に、中堅ガス会社の「館林ガス」、「秩父ガス」、「武蔵野ガス」といった埼玉県の中堅ガス会社と提携を行い、東京ガスの電力小売りの販売を促進し、提携先は合計で45社にまでのぼった。
東京ガスは地域の地盤がしっかりしている企業と提携をどんどん進めて、契約件数を伸ばしていく算段だ。9日時点では約30万6000件の契約に達したとの事で、今後は、東京ガスが供給していない、営業圏外に関しても、提携先を増やして、新規顧客の獲得を目指していくとの事だ。